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コラム

雑木の庭づくりのテクニック

<雑木の庭とは>

雑木(ぞうき)とは建築材料とならない落葉広葉樹を指します。ヒノキやスギのように建築材料として使われる有用な樹木に対して、とるにたらないというような意味で「雑」という字をつけられました。里山では雑木を薪などの燃料として活用しており、人の手を入れながら雑木林を管理していました。この里山の雑木林を思わせるスタイルの庭を雑木の庭と言います。雑木の庭は作り込んだ植栽ではなく、自然をそのまま切り取ったかのような景色を作るものです。和風洋風にとらわれないナチュラルな魅力で世代を問わず好まれています。季節の移ろいや、自然の美しさを自宅にいながら感じられ、生活を豊かにしてくれます。

やわらかな曲線の石積の庭園

<階層を意識する>

実際の雑木林ではどのように植物が生えているのでしょうか?日当たりを好むすらりとした高木の下に、光を求めて斜めに枝を伸ばしていく中木があり、そのさらに下では木漏れ日を受けて成長する日陰に強い低木が生えています。そして足元には日陰に強い下草が生えています。同じ場所でも生育条件は少しずつ異なるため、植物たちは環境差に適応しながら、階層を作って生育環境を分け合っています。この雑木林のように庭でも単一の種類、高さ、樹形、性質を持つ植物を植えるのではなく、様々な種類、高さ、樹形、性質を持つ植物を組み合わせて植えていきます。南面の日当たりの良い庭でも、高木の下は日陰になります。そうした違いを見極めて植栽を考えていきましょう。

木漏れ陽の庭

<落葉樹7:常緑樹3のバランス>

雑木の庭というと落葉樹のイメージが強いですが、落葉樹だけでなく常緑樹も混ぜていきましょう。バランスとしては落葉樹7:常緑樹3程度の比率が良いでしょう。落葉樹は軽やかで繊細な印象が美しくとても魅力的です。一方常緑樹は葉が厚く重たいため、樹木単体で見ると地味な印象で、この木を植えたい!と選ばれることは多くありません。しかし、樹木単体では魅力的だった落葉樹だけで庭を構成すると、メリハリの無い景色となり樹木の魅力が消えてしまいます。そこに常緑樹を3割程度入れていくと、地味だと思っていた常緑樹が生き生きと輝き、落葉樹の魅力もより一層引き立ちます。

緑の力で魅了する雑木の庭

<不恰好に見える樹形も大切な脇役>

樹形を選ぶ際、美しい樹形の樹木だけでは庭の構成が単調になってしまいます。単体で見ると曲がっていて不恰好に見える樹木が階層を作り出し、他の樹木をより美しく引き立てる大切な役割を担います。様々な個性を持った樹木をうまく配置することで、より奥行きのある景色を作れます。

<不等辺三角形を意識して配置する>

植栽の配置は不等辺三角形を作ると良いと言われています。樹木の高さを結んだとき、不等辺三角形になるようにすると、左右対称にならずに人工的ではない自然な景色に見えてきます。上から見た時の配置も同じように不等辺三角形を意識します。これは華道や盆栽などでも見られるテクニックです。

和で彩られたチャペルガーデン

雑木の庭は、季節の移ろいや自然の美しさを自宅にいながら感じられ、生活を豊かにしてくれます。雑木の庭というと、広い敷地が必要というイメージがありますが、階層を意識して植栽を考えると、思った以上にたくさんの植物が植えられるので、狭いスペースでも豊かな植栽が楽しめますよ。

次回のコラムでは雑木の庭におすすめの樹木をご紹介します。

雑木のお庭にご興味ある方は是非お問い合わせください。

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