暑い日が続くとお庭に出るのも億劫になりますね。植えたはずの植物が気付いたら枯れてしまい雑草だらけ・・・なんてことにもなりかねません。高温多湿でじめじめとした日本の夏は、植物達にとっても過酷な季節です。ですが雑草は元気に伸びるのはなぜなのでしょう?それは環境に合った植物だからです。つまり、高温多湿に耐えられる植物を植えれば、夏も乗り切れる素敵な植栽が出来上がるはずです。日本の環境に合った、お手入れがしやすいおすすめの下草をご紹介します。
<日本の環境の特徴>
南北・東西に細長く、海岸から山地まで幅広い環境を持つ日本には、多くの固有植物が存在します。季節風の影響も強く、同じ緯度の地域でも東西では気候が大きく異なります。ほとんどの地域において特徴的なのが、高温多湿な夏の暑さとともに、氷点下になるほどの冬の寒さがあります。そのため、庭に植える植物は耐暑性と耐寒性を確認する必要があります。
素敵な庭の写真を見て植えたい!と思った植物が、どうしてもうまく育たない・・・そんな時は、もしかすると環境に合っていない植物なのかもしれません。育てやすさを考えたとき、おすすめなのが日本固有の植物です。もともと日本に自生する植物は日本の環境に適応しており、最低限のお手入れで美しく育ってくれます。
<ギボウシ>
イングリッシュガーデンでもよく植えられている、海外でも人気の植物です。学名のホスタという名でも呼ばれています。日陰でも美しく育ち、初夏には清楚な花を咲かせます。大きな葉が庭の植栽のアクセントになり重宝します。冬は地上部が枯れ、根だけの状態で冬越しをします。斑が入ったものや青みがかったものなど、様々な葉色の品種があるので、お好みのものが見つかるはずです。
<ツワブキ>
様々なところで目にするツワブキ。日向から日陰まで、幅広い環境に適応します。ツワブキはなんといっても常緑であることが大きな魅力。冬の間も瑞々しい葉を保ちます。また庭が寂しくなる秋から冬に鮮やかな黄色い花を咲かせます。どこに植えてもサマになる、便利な植物です。
<フウチソウ>
風を知らせる草と書いて風知草。少しの風にもそよぐ優しい草姿から名付けられました。ギボウシやツワブキが面を感じさせる葉を持つのに対し、フウチソウは柔らかな線を描きます。冬は地上部が枯れる宿根草で、植えっぱなしでも毎年芽吹きます。和洋どちらの庭にもよく合う、万能な名脇役です。
<ベニシダ>
雑木の庭に欠かせない、常緑のシダ植物です。美しい新芽は赤みを帯びており、常緑多年草でありながら、春の楽しみも味わえます。主役となるような植物ではありませんが、シダ植物独特の存在感が、庭の景色に奥行きを与えてくれます。
<ヤブラン>
とても丈夫で日向から日陰まで適応します。夏から秋にかけて上品な薄紫の花が咲きます。斑入りのものがよく使われ、和洋どちらにも合わせやすく、どんな場所でも重宝します。常緑ですが、冬の寒さが厳しい地域では葉をペタンコにして冬越しします。古い葉は元には戻りませんので、春の新芽が出る頃に切り取ってしまいましょう。
いずれも日本固有で、植栽計画に取り入れやすく育てやすい植物です。病害虫の被害も少なく、これからのムシムシした暑さに負けない強い植物ばかりなので、ぜひ参考にされてください。
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