１２月はクリスマスや年末年始で、特別な食卓を囲む機会が多い時期です。食卓にいつもとは違う飾り付けを行うお宅も多いかと思います。そんな飾り付けに植物を活用するのはいかがでしょうか？お庭で育てやすく、１２月の食卓の彩りにおすすめの植物をご紹介します。

＜食卓を彩る植物｜エディブルフラワーとつまもの＞

エディブルフラワーという言葉を聞いたことはあるでしょうか？エディブル（edible）とは食用という意味の英語で、エディブルフラワーとは食べられる花という意味になります。エディブルフラワーは色々な料理に活用でき、食卓を一気に華やかにしてくれます。植物が一生懸命咲かせた花は、その分栄養も豊富です。見た目の華やかさだけでなく、栄養もたっぷりとれるとなると、より挑戦してみたくなりますね。

和食では、彩りを添えるために食事に沿える葉や花を「つまもの」と呼びます。つまものには、彩りのためだけでなく、生臭さを消す効果もあります。お刺身に沿える大根の千切りが代表格ですね。

エディブルフラワーやつまものを料理に活用すると、それだけで特別な食卓に変わります。その日の献立や気分に合わせて、さっとお庭から収穫できたら素敵ですよね。園芸店で売られている観賞用の植物は、食用には適さない農薬が使われていることもあります。お庭で育てた植物なら農薬の心配もいりませんので、種から育てるのが一番安心ですが、時間がかかります。園芸店で花苗を購入した場合は、購入時に咲いていた花やつぼみを一度摘み、新しく咲いた花を食用にすれば心配いりません。

＜庭で収穫できるエディブルフラワー３選＞

冬は花が少ない時期ですが、この時期でも育てられるエディブルフラワーはあります。

• パンジー・ビオラ

冬から春の花壇の定番ですね。名前が分かれていますが、基本的には同じ植物です。花が約５ｃｍ以上のものをパンジー、それよりも小さいものをビオラと呼んでいます。花色が豊富で、華やかなものからシックなものまで見つけることができます。日当たりが良い場所では、冬の間も花を咲かせてくれます。パンジーにはあまり味は無く、料理の味付けを邪魔しません。どんな料理にも使いやすいエディブルフラワーです。

• ノースポール

菊の仲間で、白い花びらが清楚な印象の花です。菊は和食でも使用されますね。ややほろ苦い味で、料理のアクセントになります。かわいらしい花はサラダやパスタなどにおすすめです。クッキーに載せて焼いてもかわいく仕上がります。

• スイートアリッサム

小花が集まって咲く姿はとてもかわいらしく、冬の間大活躍する花です。小花を散らして使っても良いですし、花軸部分も食べられるので房ごと料理に使っても大丈夫です。甘い香りがすることからスイートアリッサムと呼ばれていますが、残念ながら甘い味は無いようです。主張しすぎない小花は、どんな料理にもトッピングとして使いやすくおすすめです。

＜庭で収穫できるつまもの４選＞

冬のつまものには常緑樹の葉や花、実が良く使われます。

• ナンテン

「難を転じる」に通じることから、縁起の良い木として古くから庭に植えられてきました。冬になると赤い実をつけ、お正月飾りとしても活躍します。赤い実はもちろん、冬も瑞々しい葉が食卓を彩ります。おいしそうに見えますが、葉も実も食べることはできませんので注意してください。

• センリョウ・マンリョウ

ナンテン同様、冬に赤い実をつけるお正月飾りの代表格です。たくさん実をつけることから、千両や万両という名前で呼ばれ、縁起物として扱われます。ナンテンと同じく、瑞々しい葉と赤い実で料理を飾ります。どちらも実は食べられないことはありませんが、おいしくはないです。あくまで飾りとして楽しみましょう。

• ユキノシタ

日陰を好む常緑多年草です。つまものとして葉を料理の下に敷いて使ったり、ユキノシタ自体を天ぷらやおひたしにして食べたりすることもできます。葉の表面には細かい葉が生えていますが、加熱するとほとんど気にならないはずです。

• ツバキ（葉・花）

冬に花を咲かせるツバキは、花も葉もつまものとして活用できます。つややかな葉は料理に瑞々しさを与えてくれます。ツバキの花は食用にもなるため、生で飾りとして使っても良いですし、天ぷら等にして食べても良いでしょう。花は食べられますが、実には毒があるため、気を付けてください。

家庭菜園で収穫した野菜や果実を楽しむのと同様に、食卓の飾りとなる植物をお庭で育てられたら素敵ですよね。お庭も食卓も豊かなものになるはずです。ぜひ特別な食卓を植物の彩りとともに楽しんでください！

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