お庭に植物を植える時、心配になるのが管理のことです。植物はお手入れをしなくてはいけない、ということは知っていても、具体的にどんなお手入れをしなくてはならないのか、よくわからないことも多いですよね。本やインターネットで調べてみても、植物によっても適した作業の時期が異なり、何を基準にしたらよいのか、困ってしまいますよね。今回のコラムでは、一年を通じて特に押さえておきたいお庭の管理を季節ごとにご説明します。
<春(3~5月)>
植え付け・常緑樹の剪定・病害虫の消毒
寒く厳しい冬が終わり、植物が活動を始める季節です。新しい植木や苗を植える場合は、春が最も適しています。他の季節でも植えられますが、トラブルが起きにくいのは春の植え付けです。
植物同様、虫や菌の活動も盛んになる季節なので、病害虫予防の消毒を行うと安心です。新芽は薬剤の影響を受けて傷むことがあるので、柔らかな新芽がしっかりしてきてから行いましょう。プロに依頼すれば、あっという間に庭中の消毒をしてくれます。
常緑樹の剪定は春が適しています。形を整えるような軽い剪定は他の季節でも問題ありませんが、太い枝を切るような強剪定や、伸びすぎた生垣を一気に小さくするような刈り込みを行う場合は、春に行うようにしましょう。
この頃から雑草が生え始めます。まだあまり大きくない春のうちからこまめに抜いたり刈ったりすると、夏以降の成長が抑えられます。まだあまり気にならないかもしれませんが、早めに草取りを始めましょう。
<夏(6~9月)>
水やり・草取り・病害虫対策
日本特有の蒸し暑さが植物にも辛い季節です。蒸れることで病害虫の被害が広がることがあるので、足元をすっきりさせたり、茂りすぎた枝を剪定したりして、風通しを良くしましょう。
梅雨が明けたら、庭植えの植物も水やりが必要になります。雨が降った日は必要無いですが、晴れが続き土が乾燥しているようだったら、朝か夕方に水を与えます。強い日差しによって葉が焼けたようになってしまうことがありますが、根からしっかり水を吸い上げることで葉焼けの予防にもなります。
春に引き続き病害虫が発生しやすい時期です。夏の間にも予防として一度消毒を行うと安心です。なるべく薬を使いたくない場合は、植物をよく観察して病害虫が発生したらすぐに対処するようにしましょう。被害が小さいうちに対処すれば、薬の使用は少なくて済みます。
雑草の勢いが増してくる季節です。暑い時期の草取りはなかなか骨が折れる仕事ですが、雑草を茂らせすぎると害虫の発生にもつながるのでがんばりましょう。根から抜くのが大変ならば、刈り取っても大丈夫です。また伸びてきますが、何度も刈り取る内に次第に勢力が衰えていきます。
<秋(10~11月)>
落葉掃除
暑さが去り、人も植物もホッと一息つける季節です。
夏に行う水やりや草取りの作業は状態に合わせて継続していきます。病害虫の発生も起きるので、植物の様子に異変が無いかよく見るようにしましょう。
落葉樹の落葉が始まります。そのままにしておくと、病害虫の越冬場所となってしまうので、適宜掃除をするようにしましょう。
<冬(12~2月)>
落葉樹(庭全体)の剪定・寒肥
植物の成長が止まる静かな季節です。雑草や病害虫の心配もありません。
落葉樹は休眠の季節で、剪定に最も適した時期です。常緑樹も強い剪定でなければ大丈夫なので、冬の間にお庭全体をさっぱりさせましょう。一年に一回お庭の管理をプロに依頼するならば、この時期がおすすめです。
冬は施肥に適した時期です。寒い時期の肥料は寒肥と言われます。寒肥は有機質肥料を使い、冬の間に微生物にゆっくり分解してもらい、春からの成長をサポートする栄養となります。一年間の施肥は、ひとまず寒肥一回で大丈夫です。
ガーデニング作業は完璧に行おうとすれば気が遠くなるほど大変です。今回ご紹介した内容を押さえておけば、庭が荒れてしまうことはありません。ぜひご参考になさってください。
お手入れのことでお悩みがございましたら、ぜひお気軽にお問合せください。