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コラム

庭のパッシブデザイン

 

暑い夏の日、木陰で涼みながら一休み。気持ち良いですよね。木陰が気持ち良いのは、単に日差しが遮られるからだけではありません。葉は呼吸とともに水蒸気を放出する「蒸散」を行っています。水分は蒸発する際に周りの熱を奪っていくので、木陰は涼しく感じられるのです。このような自然の性質を活かして心地よい環境をつくることを「パッシブデザイン」といいます。庭で取り入れられる夏を快適にするパッシブデザインはどのようなものがあるのでしょうか。

敷地の南側にお庭があり、そのお庭に向かって大きな窓のある建物の配置は、明るく解放感があるので人気です。冬はポカポカ暖かいのですが、反面、夏は室温が上昇してしまう要因にもなります。そんなお庭には窓に寄せた位置に落葉高木を植えるのがおすすめです。家の中に入る直射日光を遮り、蒸散により発生した涼しい空気が作り出す風を得られるので、室内温度も低くなり快適になります。エアコンをつけていても、エアコンの効きが変わるのを実感できるはずです。このような植栽をする際は冬に葉を落とす「落葉樹」を選びましょう。そうすれば冬の温かい日差しは遮られません。

高木を植えるスペースが無い場所では「グリーンカーテン」がおすすめです。誘引用のネットを使って、つる植物を窓の前に這わせるグリーンカーテンは、プランターを利用して育てられるので、ベランダでも楽しむことが出来ます。ゴーヤやキュウリ、ヘチマなど実のなるものを育てれば、収穫も楽しめます。すだれなどと比べてグリーンカーテンは時間がかかりますが、蒸散の効果も得られ、育てる楽しみ、収穫の楽しみもあり、一石三鳥です。

外構ではなるべく舗装ばかりにしないことがポイントです。コンクリートやアスファルトは、夏の日差しを受けるとはだしで歩けないほど熱くなります。その熱さは夜になっても残るほどで、夜間の温度が下がらない原因の一つとなっています。一方、芝生はどんなに暑い日でも高温になることはありません。家の周りがコンクリートで囲まれているのと、芝生で囲まれているのではどちらが涼しいかといえば、当然芝生の方が涼しいですね。芝生が行っている「蒸散」の作用と、土が水を抱き込んで保水しているおかげです。

お庭によって住環境がより快適に変化しますが、広い視点で見ると街全体の環境にも良い影響を与えることがわかっています。都市部が高温になるヒートアイランド現象の原因は、アスファルトやコンクリートばかりの環境になっていることが原因の一つです。個人のお庭で少しずつ植栽を増やすことで、街全体の植栽量が増え、都市環境の改善につながります。お庭は個人のものですが、周りの環境にも良い影響を与えられると思うと、より庭造りにも力が入るというものです。ウエシンでは住む人だけでなく、通る人、見る人にも安らぎを与えられるお庭づくりを目指しています。それが街全体に広がれば、庭づくり冥利につきるというものです。

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