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コラム

庭と寄り添って生きる

コロナ禍のため、人との接し方や外出が制限される中、庭の在り方を改めて考えてみました。昨今、キャンプ気分を自宅で味わうということがブームになっています。
であれば、庭も無視できない場所になり得るはず。

庭の活用は個々のライフスタイルによって様々ですが、この度の価値観の変化によって、新しいライフスタイルが生まれていると思います。
そんな新しいライフスタイルの中で考えられる理想的な庭は、千葉県の某テーマパークのような空間ではないでしょうか。

園内は外部からの景色を視覚から遮断し、敢えて非現実的な空間に趣を置いています。まさに夢の国。
庭も同じで、現実との狭間に境をつくり、自分だけの空や風や緑を楽しめる空間にすること。それには、つくり込んだデザインは不必要で、むしろ何もなく囲いと庭の真ん中に木漏れ日を
映す木が1本あれば良いのです。とは言え、極端に言えば、庭がなくても人は生きていけます。空気・水・衣食住が優先だとすれば、庭の順位は低い方かも知れません。

庭はゆとりのある人の場所とふと思う時もありますが、「否、庭があるからこそ心にゆとりが生まれるのだ」 と強く思います。
庭があっても時間的に手入れができず、住む人は家から庭に出ることもない・・・取り残された庭はたくさんあります。そんな場所に付加価値を付けて、少しでも住む人に新しい発見と幸せな
気持ちになって頂けたらと思います。生きていく上で、庭は大切なゆとりの場所になります。

庭をデザインする際、外部からの視線を上手くカットし、プライベート空間を確保した上で、 『家から出たくなる庭』 をつくることが大きな課題となります。また、お客様のご要望は私たちにとって最初の一歩であり、言わば 「みちしるべ」 となります。その標識に沿った形で、お客様のイメージ以上のご提案こそが大切で、それが私たちの存在価値だと思っています。
時には寄り道もありますが、お客様と一緒に良い庭をつくっていく 「モノづくり」 の過程であればその時間も大切なプロセスとなります。この道程で重要なことは、お客様とイメージをいかに共有するかということ。

そこで、当社にとって 「絵・パース」 が必須アイテムとなります。最初に庭の状況とご要望をヒアリングし、大体のイメージをその場で浮かべます。ただ、それを言葉で伝えるのは
少し難しく、手段として私はスケッチを描きます。庭の形状をデザインする前に、先ずお客様の庭での生活シーンをイメージします。ご家族やお仲間たちと楽しく過ごす庭での時間。
季節の変化をご夫婦で味わうゆったりとした時間・・・etc。人がそこに居るから庭が成り立ちます。そこで花も彩ります。

ただ、庭は完工したから完成ではありません。

特に、植栽をすると時間と共に変化していきます。3年後、5年後に 「あの時に描いてくれたようなお庭になりました!」なんてお客様に言って頂けたら、それは私にとって最高に嬉しい言葉です。

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