お庭に樹木があると、ふと眺めた時に小鳥が一休みしている、なんてことがあります。自宅にいながら、バードウォッチングが楽しめるなんて素敵ですよね。鳥達の食べ物が少ない冬から早春の間は、普段は山や森にいる鳥もエサを探すために街中までやってきます。メジロやジョウビタキ、コガラ等、かわいらしい小鳥達です。普段から街中にいるスズメやハト、カラスと違って、彼らは警戒心が強いので、人が近付くとすぐに逃げてしまいます。そのため、家の中からそっと観察するのがポイントです。今回のコラムではバードウォッチングができるお庭の作り方をご紹介します。
<野鳥たちの食べ物を用意する>
・実のなる樹木
自然界に食べ物が少なくなる時期、ナンテンやセンリョウ・マンリョウの実は鳥達のごちそうです。小さな赤い実は、ハトやカラスはあまり興味を示さないため、小鳥たちを呼び寄せるのにうってつけです。その他、キンカン等の柑橘類もおすすめです。人間にとっておいしい果実は、鳥達にとってもごちそうです。せっかくの果実を全て食べられてしまうのは困りものですが、一部は鳥達へのプレゼントと考えてみてもいいかもしれませんね。
・蜜が吸える花
メジロやコガラ等の小さな鳥達は、花の蜜もエサにします。冬の間に咲くツバキや早春に咲くウメの花の蜜は、鳥達にとって貴重な食べ物です。虫の少ない時期に咲く花は、鳥媒花(ちょうばいか)と言って、鳥に花粉を運んでもらう戦略の花です。小鳥たちが花の中を飛び回る様子はとてもかわいらしいものですよ。
・バードフィーダー
植物を植えられない場合、バードフィーダーに餌や果物を用意してみましょう。窓から見やすい場所に設置すると、バードウォッチングがしやすいでしょう。大型の鳥がやってくると、小鳥は怖がって来なくなります。バードフィーダーは細い枝に設置しましょう。小さな足場にはカラスやハトが止まれないので、諦めて近寄ってこなくなります。野鳥は野生動物なので、エサやりをするのは自然界に食べ物が少ない寒い時期だけにしましょう。
<水場を用意する>
飲み水や水浴びのため、鳥達には水場が必要です。水場を用意してあげると、小鳥たちの水浴びが観察できます。小鳥たちは天敵が多いため、周囲の様子を確認しやすい高い場所を好みます。バードバスのように足がついているものだと、安心して水浴びができるはずです。
バードバスや水鉢は、お庭の中でもフォーカルポイントになる存在です。素敵なデザインのものを見つければ、お庭のアクセントとしても楽しめますよ。
慌ただしい生活の中で、ふとした時にかわいらしい野鳥の姿が見つけられると、心がほっと安らぎます。お庭に訪れる生き物の観察は、お庭があるからこその醍醐味でもあります。ぜひご家族で楽しんでみてください!あくまで野生の動物なので、過干渉は禁物です。そっと見守ってあげてくださいね。
野鳥の訪れるお庭にご興味のある方は、お気軽にご相談ください。